デリバティブ偏愛家の日記

弱小投資家の相場備忘録

元銀行員なのだから銀行株に挑戦してみる 第2回

素人株式トレーダーが個別株に挑む、第2回。

 

前回はこちら。

plnjpy.hatenablog.com

前回はとりあえず銀行業ETF Short + 三菱 Longの簡単なPLを見たので、今回はその続きから。

 

 分析データの長期化

 前回、何となく裁量の相場観と過去のPLイメージが一致したので、分析する期間をより長く遡ることに。

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 今回はリーマンショック前夜である2007年まで遡ってみた。リーマン時には結構なPLのブレがあったことが分かります。その後は横ばいが続き、2015年辺りからやや利益を積み増していく、という流れ。最終的なPLが前回と同じ+6%なのは、開始時点のポジションの時価総額が株高で前回より大きいからと思われます。

 PLが横ばいの期間がかなり長いので、そういった期間も持ち続けているのは収益率が悪い、ということで、PL横ばい期間の株価等を見てみます。

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水色の面グラフは三菱の過去60日日次ボラティリティ。ざっくりとボラが低いと収益が出にくい模様。まあ相場が動かないタイミングで両者に差は生まれにくい、ということでしょう。

 

三菱以外も見てみる

前回は「面倒だから」というような雑な理由でロングするのは三菱だけとしたものの、裁量の相場観的には、メガ3行が同時価総額となるようにロングするのも悪くないかもしれない、ということで調べてみることに。

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これは2007年初を100とした場合のパフォーマンス。メガはそれぞれのコーポレートカラー。分かり難いですが、黒が銀行業ETF、紫が日経平均

銀行業ETFはかなり三菱に近い動きであるし、メガの残り2行はETF以上にパフォーマンスが悪いのでロングする気にならず。

そして何より目立つのは日経平均との乖離…これは最早「銀行業ETF Short + 日経Long」の方が良いのでは…?

 

早速計算してみる

三菱で計算した時と同じように、「ボラ×時価総額」が同水準になるように、日経平均、銀行業ETFロングショートを組んだ場合のPLを計算してみる。 

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これの方がPLが優秀…。特にアベノミクス開始後の円金利低下局面において、かなり利益が出ている模様。

 

検証

実は東証全体から金融業全般を抜いた株価指数は「TOPIX Ex-Financials」と呼ばれ、この指数に連動するETFも存在しています。

www.k-zone.co.jp

 まあこのETF買えば良いのでは?という意見も出てきそうですが、これには問題が。

 この指数と、今回のLS戦略の違いとしては、まず当該指数は証券、保険、信販等の銀行業以外も除いている点。あくまで当初の相場観では「地銀ショート」なので少しずれます。

 また、指数はあくまで「金融を除いただけ」であるのに対し、このLS戦略は銀行業をボラ水準を調整して日経平均と同額クラスでショートします。前者はTOPIXに占める金融業の比率程度しかショートしていない計算になるので、それと比べると後者は銀行業ショート量がかなり大きくなります。

 当初メガはロングする気だったのでは?という話ですが、日経平均側に地銀は含まれずにメガだけ含まれているから、まあそこは良いのでは、という雑な解釈に。

 PLで見るとアベノミクス開始後に良くなっているのは相場観的には納得ですね。ただ、流石に円金利もこれ以上は下がらないので、ここからこの速度で利益が出るかはかなり微妙。特に米金利上昇がどう影響するか読みにくい…

www.bloomberg.co.jp

この記事では邦銀の短期米債が含み損となっていることを指摘しており、海外事業を積極的に展開できているメガと、利回り目当てで短期米債を買い進める地銀で、米金利上昇の影響に差異があることを示唆しています。とすれば今後米金利が上昇する局面でも、このLS戦略はワークしそう?

 

…ここまで来て気付くのは「個別株やってないじゃん」という点。企画が根底から崩れた…

 

次回は実際にショートしようとすると問題になる逆日歩等のシミュレーションをやろうかと考え中。